水通しって何だろう? スチームアイロンでのブロッキングとの違い

水通しってなに?

以前、編み物におけるアイロン(スチームアイロンのことです。以降便宜上アイロンと記載します)の大切はお伝えしましたが、その時にいろいろと調べてみると「水通し」というキーワードがたくさん見受けられました。

水通しってなによ?

という疑問が出てきました。どうやら水に濡らすことで編み目を整えさせることだということが分かりました

私は今まで水通し、したことないのです。アイロンでしか編地を整えることはしたことありません。
そして水通しという単語を調べると「ブロッキング」という言葉も頻繁に出てきました

ブロッキングって?

となるのです。当然ですよね、聞いた事なかったものですから

ブロッキングには2種類ある

どうやらブロッキングとは編み上がった編地を整えることだということが分かりました

ということは、ブロッキングには水で濡らして行う水通しと、アイロンをかけて行う方法と2種類あるということになります

それではこの2つの方法は何が違うのか?

いろいろな本やネットでの記事を読み漁るうちに違いが分かりました

① 海外で作られた糸は水通し
② 国内メーカーで作られた糸はアイロン

海外から輸入された糸。日本で製造された糸とは少し事情が違うようです

水通しには
糸を柔らかくし、汚れや残った染料を落として繊維特有のにおいを除去する
という効果があります

日本で製造される毛糸は製造途中でメーカーさんが水通しに近いことをやって下さっているようで、比較的色落ちなどもせず安定した製品がお店に出回っているため、水通しではなくアイロンでのブロッキングが行えるというわけです

ありがたいことですね

でも海外の糸って日本の糸と違って斬新な色遣いのものも多く、とても魅力的だと思います

なので水通しでもアイロンででも、どちらにしてもブロッキングが必要だということは変わりないと思います。編み物をする上ではとても大事な工程です

水通しを行う時に大事なこと

そして最後に水通しの仕方ですが

大事なのはぬるま湯を使うことです

30分ほどつけおきした後、決して絞らずバスタオルなど渇いた厚めの布で水分を吸い取り、平置きします

靴下なら靴下の形になっているソックブロッカーを使うのも、簡単に形を整えられるようなのでオススメです

そしてそこで気づくのです

あ、これってセーターなどの毛糸製品の洗濯のしかたと同じ

また水通しの時に洗剤を使っても大丈夫
おしゃれ着あらい用の洗剤を使って優しく押し洗いすれば柔らかな手触りになりますよ

これらの知識を踏まえ、実際に水通しをしてみました。私にとっては初めての水通しになります

初めての水通しをしたのは、靴下!

【水通し前の全体写真です】
【約49センチです】

Twitterなどを見て初めて知ったのですが、思いのほか編み物で靴下を編まれる方って多いようで。靴下編み、人気なのです

靴下自体編むのも初めてだったのですが、その体験談はまた後日

水通しした結果は?

今回の水通しはぬるま湯のみで、洗剤は使いませんでした
そしていざ水通ししてみて、驚いたことがあります

びっくりするくらい編地が伸びたのです

【水通し後の全体写真です】
【約10センチ以上伸びた】

写真でもお分かりいただけるかと思いますが、10センチ以上編地が伸びてしまいました

なぜだろうと調べてみると、どうやら編み目自体が少しゆるかったようでそれで伸びてしまったようでした。実際、指定の針より1号太い針で編んでいたのでそれも納得です

そしてタオルで十分に水気を取り除いた後、平置きして干しました。今回水通しした日が雨だったので、浴槽乾燥機を使い直接温風が当たらないところで乾かしました

するとどうでしょう、編地の伸びがほぼ元に戻りました

水通し前と比べると2~3㎝の伸びで収まりました
これだとアイロンでのブロッキングとそれほど変わらない伸縮率だと経験上感じました
ピンうちアイロンするときは多少編地を伸ばしながらピンうちしますので

そして水通し後の編地の肌触りは、ごわごわ感が消え、柔らかい編地へと変化しておりました

アイロンでのブロッキングででは今までに編地が柔らかくなるということはあまり感じられなかったので、そこが違うところだなと改めて感じました

水通しできるかは糸ラベルを見て

今回の水通しに使った編地は比較的安価な糸で編まれたものであり、実際頻繁に洗濯する機会が多いため、ためらいなく水通しができたのですが、ウエアなどですとシルクやカシミアなど高価な糸を使用する場合も多いと思います

その時は実際に編み上がったウエアをいきなり水通しするのではなく、最初に糸ラベルを見て水通しできるかどうか確認し、またゲージを水通ししてみて伸縮度合いを確認することをオススメします

せっかく長い時間をかけて編んだものですから、できあがりもステキに整えておきたいところ

また使った後も洗濯して、長くきれいな状態を保つことができるようにしていきたいものですね

編み物の仕上げには欠かせないブロッキング

アイロンでも水通しでも、行うことで編地がしっかり整いますのでこの体験談をぜひぜひ参考にしてみてくださいね

じゅんこ

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