ハンドメイド作家さんが最低限知っておきたい税務・会計用語①

サラリーマンとして経営管理の仕事を20年以上携わっているサイト管理人兼広報部長Tです

詳しい解説サイトは他にゆずるとして、私は会計や税務の初心者さんに、簡潔にわかりやすくポイント解説することをモットーにしております

詳細は必ず最寄りの税務署や税理士等に確認してくださいね

エビデンス(証拠書類)が大事

確定申告の記事が思いの外読まれていたので、みなさんこの時期は税金関係に興味があるのかなと思いましてこの記事を書いてみました

最終的にはハンドメイド作家さんも税理士さんに任せることが多いと思いますが、最低限税務と会計の知識がなければ損をすることもあります

税理士事務所のHPに書いてある「帳簿から確定申告まで全て当事務所で処理をします。丸投げでOK」みたいな言葉。これにはある言葉が隠れています

「当事務所に連絡いただいたエビデンス(証拠書類)のあるものに限る」って言葉です。別に税理士事務所をディスっているわけではありません

エビデンスがないと、税理士事務所も処理のしようがないのです。ウソはつけないですからね。つまり、ハンドメイド作家さんから提供された情報のみが頼りなんです

税務を知らないことは損なの?

社会人ぺーぺーのころから今までに5回ほど税務調査を経験しています

そこで学んだのは、税務署調査時には知らないだけ損をすることが多々あるということ。とくにハンドメイド作家さんのような事業主は・・・です

「忙しいから確定申告していませんでした by 〇ュートリアルのTさん」こんな言い訳は国税の調査官には通用しません

そんなわけで、ハンドメイド作家さんなら、知っておいてほしい税務と会計知識を見ていきましょう。

知っておきたい用語

売上とは?

まず大事なのは売上の集計です。儲けが出たのか損をしたのか、1年間の集計をするときには売上合計からスタートします

メルカリやminneで5,000円で売れた商品があったとします。販売手数料として150円差し引かれ、4,850円振り込まれました

売上はいくらですか?

知っている人にとっては簡単です。はい、売上は5,000円ですよね

そう、通帳に振り込まれた金額が売上ではないのです。さらに4,850円がメルカリで売れたのか、お友達が現金で買ってくれたのか、税理士事務所ではわかりません。あなたが情報を正しく伝えなければ、処理も正確には行われないのです

では、5,000円で売りに出して値引き交渉の結果、4,500円で売れました。

さて、売上はいくらですか?

これは4,500円です。

もうひとつ、5,000円で売れましたが納品後不備が見つかり半額は返金することになりました。この売上は?

これは値引きと同じ考えで、修正を行い結果売上は2,500円となります

このように売上ひとつでも、実際の取引では様々なパターンが考えられます。

消費税とは?

消費税は4つの事柄をクリアして初めて請求することができるって知ってましたか?まずシンプルにその4つの事柄を列挙してみます

  1. 日本国内で行われた取引であること
  2. 対価を得た取引(1円以上の取引)であること
  3. 個人ではなく事業(会社)としての取引であること  
  4. 何らかのサービスの提供をしていること

この4つをすべて満たすと消費税を請求することができるのです

例えば、コンビニでおにぎりを買いました

  1. もちろん日本のコンビニです  
  2. お金を払って買いました
  3. コンビニは会社ですね
  4. おにぎりという物を得ました

4つすべてクリアです。

では、ヘアサロンでカラーリングをしてもらいました

  1. はい、日本でのお話です
  2. 8,000円かかりました
  3. ヘアサロンは会社ですね
  4. 髪を染めてもらうというサービスをしてもらいました  

4つすべて満たしていますね。だから消費税がかかるのです

では、かからないものの例を2つほど挙げてみます

1つ目は、あなたは車を買い替えるので中古車ショップに車を売ったとします。あなたの個人名義の車です。これは③(事業としての取引であること)を満たしていません。なので中古車ショップはあなたに消費税を払ってはくれません

2つ目は、あなたは町内会のお祭りに3,000円寄付をしました。これは④(何らかのサービスの提供をしていること)を満たしていません。

町内会の方があなたに特別な何かをしてくれますか?そんなことはないですよね。あなたの好意で3,000円を払ったわけですから、④は満たしていないことになるのです

難しいですね
消費税は奥が深いので、ここではさわりだけにしておきますね

青色申告と白色申告

確定申告するときの用紙の色が名前の由来となっています。今は電子申告もあるのでそのうち名前が変わるかもしれません

青色申告は詳しい帳簿の作成が必要で手間がかかりますが、節税のメリットが多い申告方法です。白色申告は帳簿が簡単ですが、節税のメリットが少なく納税金額が多くなってしまいます

でも、顧問税理士を付けて青色申告にした結果、利益が減ってしまって白色申告のときより利益が減ってしまう、ということのないようにしましょう

会計で使う勘定科目を少しだけ紹介

消耗品費

単品で10万円未満の物品や商品のこと。または10万円以上でも1年以上使えないものも含まれます

私はこのHPを立ち上げるために10万円以上のノートパソコンを買いましたが、これは消耗品にはなりません。それに、通常パソコンは1年以上使えますから

妻は5万円くらいの糸撚り機が欲しいそうですが、もし買った場合はこれは消耗品で計上できるというわけです

ハンドメイド作家さんは細かな道具や入れ物、商品のタグや袋、緩衝材など多く物が消耗品として処理できると思います

旅費交通費

打ち合わせのために出かけた交通費、材料購入のための交通費が該当します

車ならガソリン代、バスや電車の領収証がでないものでもメモしておけば経費として認められます。でもズルはダメですよ

雑費

何にも当てはまるものがないときに使う便利な勘定

とはいうものの、あまり使いすぎると税務署から指摘を受けてしまいます。何に使っているか不透明な勘定でもありますからね

私が勤める会社では、ゴミ処分費用や業務上でのキャンセル料など一部だけに使用しています

まとめ

まだまだたくさんありますが、長くなりそうなので今回はこの辺でいったん区切りたいと思います

大事なことは、数字が苦手だなぁという人も、経済のニュースや情報に少しだけアンテナを高くもつことです

自分には関係ないと思わずに、頭の片隅にでも覚えていれば、「あれ?これもしかして自分に関係あるんじゃ?」と気づけるだけでも、後々の結末が違うかもしれませんよ

第2弾もおそらく書きますので、ご興味のある方はみてください

以上、広報部長Tでした

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