「編み物本の通りに編んだのにうまくいかない」そんなあなたに本に書いていないコツをいくつかご紹介します

  • 2022年5月22日
  • 2022年5月21日
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指定の糸で編んだのですが・・・

こんにちは。編み物講師・ビーズクロッシェ講師のAmabireine~アマビレーヌ~です

編み物教室を開いていると、生徒さんからこんな質問を受けることがあります

「編み物本をみて編んでいるのですが、ちょっとしたところで分からなくなってしまいます」
「本の通りに作っているのに、何だか上手にできません」
「本の指定の糸で編んだのですが、大きさがあいません」
どうすればいいですか? と

私も趣味で、なおかつ独学で編んでいたころは同じような事を思ったことが多々ありました

でも本格的に編み物を習い始めて、先生から言われたことに衝撃を受けました

『編み物本にはすべてが載っているわけではないですよ』

え? どういうこと?

本の通りに編めばできるのではないのですか?と、先生にお聞きしました

実は先生の言葉には少し隠されていた言葉がありました

『編み物本には(暗黙の了解や、キレイに編み上げるために必要なコツ)すべてが載っているわけではないですよ』

そうなのです。全部が全部本に載っているわけではないのです

それはそうですよね、ページ数や文字数には制限があるわけで。全部載せていたらきりがないということです

特に初心者さん向けの本以外では細かいことは書かれていないことが多いです

【一段め編み上がったら引き抜きをして次の段を編みます】
なんて書かれてあったとしても、どこに引き抜きするかは文字としては書いてない場合があるのです

編み図に書いてあったとしても、わからないということが・・・

例えば下の写真を見てください

編み図の通りに編もうとすると、1段目の引き抜きはどこにしますか?
編み図の通りに引き抜きをしようとすると、1段目の立ち上がりの鎖編みに引き抜きをしていませんか?

【拡大図】赤丸の部分です

この場合、引き抜きは1段目の最初の細編みの頭に引き抜くのです

ここでは編み物の暗黙の了解である

・細編みの立ち上がりの鎖編みは無視して考える
・細編みに引き抜く場合は1目めの細編みの頭に引き抜く

ということが書かれていないのです

正しく引き抜き編みの編み図記号を細編みの右上に書こうとすると、見にくくなるということで便宜上写真のような書き方をされることがよくあるのです

もし作家さんの意図として細編みの立ち上がりの鎖編みに引き抜きをしたい場合は、立ち上がりの鎖編みに引き抜いてくださいと本に書いてあるはずです

そのくらい細編みの立ち上がりの鎖編みに引き抜くことはイレギュラーなことなのです

また、全体の編み図が書かれておらず、一部分だけしか書かれていないこともよくあります

繰り返し編んでねということなのですが、初心者さんにとってはこれも分かりにくいことのひとつだと思います

その場合は面倒かもしれませんが、省略されている部分をコピーなどで補完してみると迷いがなくなりますよ。ミスも少なくなります。ぜひお試しください

コツって書いていない?

編み図通りに編んでも、何となくキレイに仕上がらない・・・。これも編み物あるあるだと思います

編むことに慣れていない方は、スキルアップのために数多く編むことで段々とキレイな仕上がりになるのは分かると思うのですが、編むことに慣れてきた方の場合は単に編む量を多くするだけでは解消できないと思います

例えばよく見るこのモチーフ

グラニースクエアと言いますが、モチーフの基本中の基本の編み方です

SNSでもよくお見かけするのですが、角が丸っこくなっている編地が多いなぁと個人的には感じます

グラニースクエアの角をしっかり出すためには・・・

角の部分の鎖編みを1.3倍ほど大きく編みましょう!

モチーフの4つ角赤丸の部分

1.3倍というのは個人的な見解ですが、要するに普通の鎖編みよりも大きく編みましょうということです

この角の部分、丸っこくなっているとモチーフを繋げるときにどうしても角の部分が引きつってしまい、キレイに仕上げることが難しくなります

このグラニースクエアの角のお話なんて、本には載っていないと思います。もし載っている本があったらごめんなさい

このようなちょっとしたコツは、なかなか独学で気づくのは難しいかもしれませんね

ただ、どのような仕上がりにしたいかということをいつも考えていれば、自然にわかってくることもあります。目の前の編むことだけに集中せず、できあがりのイメージをすることがとても大切なのです

本のゲージと合わないのが普通ですよ

これもよく聞くお話です
本のゲージとご自分のゲージ、合わないのは当然のことと割り切りましょう!

別の人が編んでいるのですから、全く同じになることは難しいことなのです

同じ人が編んだとしてもゲージは日によってだったり体温などで違ってくることもあるくらいですから。ゲージが合わないのはもう必然なのです

とすると、本の通りの大きさで編みたい場合、本に載っているゲージに近づければいいのですが、無理して合わそうとすると長く編んでいくうちにずれてきてしまうことが多いです。均一に編むことが難しくなってしまいます

それは当然のことです、どこか無理して編んでいるわけですから

ではどうするか?
自分の自然な手で編んでみて、本のゲージと比べてみましょう

ここで本に記載されているゲージを『参考ゲージ』と呼ぶこととします

ご自分のゲージが『参考ゲージ』よりゆるければ、1号細い針に
逆にご自分のゲージが『参考ゲージ』よりきつければ1号太い針にしてみると『参考ゲージ』に近づけることができます

一般に1号太くすると5%長くなり、1号細くすると5%短くなるという統計が出ています
これはあくまでも目安なので、ご自分で編んでみて確認されるといいかもしれませんね

針の号数を変えるのは一番簡単なサイズ調整です
ただし、針の号数を変える調整は2号違いまでにとどめるようにしてくださいね
編地の風合いが変わってしまうために、それ以上の号数変更はしない方が無難です

ということで、本の通りに編むのはいろいろとコツがあることがお分かりいただけたかと思います

この記事を読んでいただき、今後の編み物上達のお手伝いができたら幸いです
以上Amabireineでした!

じゅんこ

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