はじめに
サラリーマンとして経営管理の仕事を20年以上携わっているサイト管理人兼広報部長Tです
ハンドメイド作品を売るときに迷うのが、値段はいくらにすればいいのかということではないでしょうか

私はサラリーマンで経営管理のジャンルに属する仕事に20年以上携わってきました。そのためどうしてもハンドメイドの値段を見るといつもこう思います
「これってちゃんと原価を計算しているのだろうか?」と
完全な回答はないものの、皆さんの価格設定に少しでも参考になることをいくつかお話したいと思います
原価から考える
まずは、直接かかった原価は必ず計算しましょう

これはもちろん編み物であれば毛糸をはじめそのハンドメイド作品を完成させるために購入した素材全部です
例えば、その作品を作るために新たに違う号の棒針を購入したのであれば忘れずに加算しましょう
細かく言えば棒針は今後も使えますから、棒針価格の100%入れる必要はないです。ただ全く換算しないのは間違っているということです
タクシー料金にはすり減ったら交換するタイヤの料金も入っているのと同じです

その他には、送るために使用する袋や段ボール、緩衝材なども忘れずに含めましょう。とりあえずお客様に送るために使用する形のあるものは全て原価に含めます
配送料の考え方
ネット販売することが多いと思いますが、配送料は無しにした方が確実に売れます。そのかわりに配送料相当分の値段を上げましょう
自分が被る必要はないです
個人的には「送料無料」という表現はおかしいと思っています。正しくは「送料はこちらで負担します」です
そうはいっても世間の流れは変わりません。ならばその風潮を上手く利用しましょう

例えば「本体6,000円+送料500円」よりも、「本体6,500円・送料無料」の方が売れやすいということです
但し、このやり方はハンドメイド作品にある程度値段がつくものに限ります
どういうことか?1,000円の作品を売った場合は、本体1,000円+送料500円にした方がいいです
何を売っているかにもよるので、一概には言えませんが、その作品に1,500円の価値があるかどうかに話が変わってきてしまいます
したがって、感覚的には2,000円以下の場合は送料別の方がいいでしょう

その時に、「作品の価格はギリギリでやっているので送料の負担はお願いします」と一言添えると印象がかわると思います
6,500円の作品をみて「6,000円なら買うのに」という顧客は、最初から6,000円でも買いません。でも、1,500円の作品をみて「1,000円なら買う」は十分にありえるからです
振込手数料の考え方
これはメルカリやminneで売るのではなく、直接個人売買した場合の考え方です
これは配送料とはまったくことなり、購入者に負担してもらうのが原則です

銀行の振込手数料は110円~770円(税込・2022年2月現在)くらいかかります。奇跡的に購入者が販売者と同じ銀行かつ同じ支店であれば振込手数料は無料になります
つまり、振込手数料はこちらからコントロールできないのです
今後は電子決済の導入も進んできて、ますます振込手数料は多様化すると考えられます。購入者側が自分が一番お得な方法で振り込めばいいのです

うんちくになりますが、特別な取り決めがない限り、民法上でも振込手数料は振り込む側が負担するとされています
お金を払う側の義務を「債務」といいますが、債務は「持参するのが原則」なのです。でもいちいちお金を持っていくわけにはいきませんよね。北海道の人が沖縄の人に払うかもしれませんし
債務を振込で済ませた場合、恩恵を受けているのは誰でしょう?債務者ですよね。だから債務者(購入者)が負担するという理論です。
一番難しい「もうけ」はいくらにするかを考える

さて、このまま原価と配送料だけで売ってしまったら利益はゼロです
さすがに原価割れで売る人はいないと思いますが、それでも冒頭で述べたように「ちゃんと原価を計算しているのだろうか?」という値段も散見されます
結果としてそうなってしまっても、単純にその値段を付けたのか、時給換算なども熟慮して設定したのかによって、その後の展開がまったく違ってきます
1つ目:最低時給という考え方
各自治体は最低賃金を発表しています。いわゆる、人を雇う場合それ以下の賃金で働かせてはならないという基準です

作成するのに5時間かかったのであれば、その5時間分の賃金を上乗せするということになります
しかしながら編み物は人によって作成時間にバラつきがありますし、細い糸で編んだ場合には太い糸で編むより数倍時間がかかります
でも購入者はそんなことまでは考えてくれません
つまり、作成時間から最低賃金分を加算すると、編み物の場合かなりの高額になってしまいがちです。

一般的に初心者さんの方が作成に時間がかかるので、初心者さんの作品ほど高額になってしまうというおかしなことにもなります。したがって、この考え方はおすすめできません
決して自分を安売りする必要はないですが、現実的ではない価格設定をしても仕方ありません
2つ目:原価の割合から利益を上乗せする考え方
例えば
⇒原価800円なら1,600円
②1,001円~3,000円までは1.8倍+200円の値段
⇒原価1,200円なら2,360円
③3,001円から5,000円までは1.6倍+800円の値段
⇒原価3,500円なら6,400円
を付けるといった具合です
そうすれば、あとはいかに早く作品を完成できるか、つまり、あなたの腕にかかっています
慣れてきて2倍の速さで編めるようになれば、単純計算であなたの時給は2倍になったことになります
今まで4,700円(原価2,500円・利益2,200円)で5時間かかっていたものが、半分の2.5時間で編めるようになったなら、時給は940円から1,880円の倍になります

会社で例えるならこれが「生産性の向上」にあたります
個人事業主のあなたは残業しても残業代は支払われません。その代わり、生産性を上げた分はあなたの利益増加に直結します
サラリーマンとは違って利益増加はそのまま給与に反映するので、この値段の決め方は意識せずとも生産性の向上につながるのでおすすめです
話が少しそれますが、たくさん注文が来た場合に、急いで作品を完成させて品質を落とすことは絶対にしてはいけません

恒常的にその作品が売れて忙しいのであれば、安すぎるから注文がいっぱい来るとも考えられます。値段を上げるなどの需給バランスを見直すことも視野にいれましょう
3つ目:同業の値段からある程度値決めするやり方
どんなに自信がある作品でも、他の作家さんが半値以下で売っていたら、なかなか売れないですよね
「自分は編み目がそろってきれいに編めてる」「こだわりの素材を使っているから」などどいうハンドメイド作家さんの思いはなかなか消費者には届きません
やはり値段の訴求力は圧倒的です
つまり、競合を調べるという意味で、これから作ろう(売ろう)とする作品はどれくらいの価格で売られているか先に調べておく必要があるということです

但し、最初から安売りする必要はありません。先に低価格で出してしまうと、なかなか値上げをすることはできませんし、顧客が離れてしまうかもしれないという思いと葛藤することになります
最初から高い値段であっても、あなたの作品に魅力を感じてくれる人がいるかもしれません。そのあたりはよく考えて値段設定をする必要があります。
価格を高くするためには何が必要か?
あなたが丹精込めてつくった作品が、少しでも高く売れたらうれしいですよね
では「高く売れる作品とは何か?」ということになります
たくさんの競合のなかから自分の作品を選んでもらうためには、やはり他の作品にはない付加価値があるかどうか。もう少し言い換えるならば、オリジナリティがあるかどうかです
「この色の組み合わせは新しい」とか「ワンポイントの〇〇が可愛い」とか
ぱっと見同じような作品でも作家さんのこだわりが垣間見えたとき、購入者に刺さるものがあるかもしれません

ものすごく繊細なレース糸で編んだ作品などは、それ自体編み手が少なく付加価値が付きますから高くても売れるわけです
自分でメルカリやminnneを見ていて、「ここが〇〇だったら買うのにな」とか「違う色ならよかったな」とか思ったことはありませんか?
つまりそれです。自分の作品の中にも何か付加価値やオリジナリティを入れてみましょう
某インスタントラーメンのCMでも言っていましたよね「このひと手間がアイラブユー♬」って
あなたの作品のこだわりは何ですか?
アピールポイントは何ですか?
お友達価格はやめよう
「お友達なんだから安くしてよ」というセリフ、言われたことありませんか?
このセリフを言う人とは、お付き合いを考えたほうがいいかもしれません
本当のお友達は定価で買ってくれます。そこにはあなたを応援する気持ちがこもっています
本当は他の作家さんの作品の方がよかったかもしれません。でもあなたの作品を定価で買ってくれた。この人は間違いなくお友達です
「お友達なんだから安くしてよ」という人は、この人から見たらあなたは都合のいいただの知り合いです

逆にあなたにとっては、理不尽な値引き交渉をしてくるクレーマーでしかありません
「お友達だから安く売ってあげよう」とあなたから安くしてしまうかもしれません
安くても売れることはうれしいことです。それはわかります。でも、自分を安売りしないでください
これは、自分だけでなく他のハンドメイド作家さんのためにも、お友達価格ではなく適正な価格で売ることを強くおすすめします。
まとめ
ハンドメイド作品の値段設定方法にからめて、さまざまな話をさせて頂きました
やってはいけないのは、「大体これくらいの値段かな?」という値段の付け方です
作品Aと作品Bが値段が違うのはなぜですか?
この質問に答えられなくてはなりません。あなたの作品の原価はあなたしかわからないのですから
そしてそこから導き出された値段には説得力があります。ハンドメイド作品には、そのひとつひとつに作家さんの思いが込められているはずです

ぜひともその作品に適正な価格を付けてあげてください
最後までお読みいただきありがとうございました。以上、広報部長Tでした。